身体科におけるうつスクリーニング検査&研修・臨床研究ソフト 身体疾患患者精神的支援ストラテジー

本製品の趣旨・解説

本ソフトウェアの開発背景と趣旨

独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター
精神保健研究所社会精神保健研究部部長
伊藤 弘人

身体疾患を患うと、うつや不安が高まることは、日々臨床で経験するところである。別章で紹介するように、近年までの疫学研究を総合すると、慢性身体疾患患者の5名に1名程度は、うつ病が疑われるという。

また、慢性疾患とうつ病を併発・合併すると、予後が悪化することも、複数の身体疾患で確認をされてきている。たとえば冠動脈疾患を中心とする心疾患患者にうつ(うつ病またはうつ状態)があると、死亡リスクは1.6倍になる(Nicholson et al., 2006)。身体疾患とうつ病の併存・合併症例を早く見極め、うつ病治療を行うことで、予後の改善を目指すことが期待されている。 ...つづきを読む

循環器領域

東京女子医科大学 循環器内科
鈴木 豪

循環器領域では、冠動脈疾患の約16〜23% に抑うつ状態が合併するといわれています。それは、循環器領域で遭遇する精神的問題には、このような身体疾患に伴う心身症(心因反応からくる抑うつ状態)の患者と、うつ病が併存する患者の場合とがあり得るということになります。うつ(depression)と循環器疾患の関連の機序については、 ...つづきを読む

婦人科疾患領域

日本女性心身医学会理事 牧野クリニック診療部長
牧野 真理子

内分泌代謝領域における精神疾患には、「一般身体疾患による精神疾患」に分類されるものと、「身体疾患に合併する精神疾患」に分類されるものの2つがあります。これまでは「一般身体疾患による精神症状」、つまりバセドウ病やクッシング症候群、電解質異常などに代表される内分泌・代謝性疾患によって、直接引き起こされる生理的影響のために精神症状をきたす場合について、主に精神疾患を鑑別する上で見落としを防ぐという観点から語られてきたように思います。これに加えて最近は、 ...つづきを読む

内分泌代謝領域

独立行政法人 国立国際医療研究センター国府台病院
内科 糖尿病・内分泌外来
峯山 智佳

内分泌代謝領域における精神疾患には、「一般身体疾患による精神疾患」に分類されるものと、「身体疾患に合併する精神疾患」に分類されるものの2つがあります。これまでは「一般身体疾患による精神症状」、つまりバセドウ病やクッシング症候群、電解質異常などに代表される内分泌・代謝性疾患によって、直接引き起こされる生理的影響の ...つづきを読む

がん領域

独立行政法人 国立がん研究センター東病院
臨床開発センター精神腫瘍学開発分野ユニット長
小川 朝生

臨床においては、精神腫瘍学は、生命を危機に陥れる「がん」という疾患に罹患し、その診断・告知を受ける時から治療期、終末期まで、患者とその家族を一貫してケア・サポートすることを実践しています。一方、研究の面では「がんが患者や家族、医療者に与える心理的影響を明らかにし、QOL向上を目指した介入方法を開発する」こと ...つづきを読む